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びっくりしました。
私はこれまで、高齢者の安全安心な生活支援を、一人暮らし世帯を中心に、
経済的あるいは医療依存度等を考慮して、どうあるべきかを考えていました。
しかし、最近の新聞記事を読んで愕然とした。
マンションで暮らす80代の夫婦の遺体が見つかり、いずれも死後3週間ほど経過していた。
発覚後もプライバシーの問題で警察から情報はもらえず、生活実態は不明なままだという。
この記事を読んだとき、警察から情報が発信されない事、そして、そのことが原因かどうかわからないが、
これまで高齢夫婦だけの世帯の実態がほとんど把握されていない状況に、本当に驚いた。
同時に、予想することはそんなに困難なことではない、にもかかわらず、
自分自身が考えに及んでいなかったことに、とても情けなくなった。
考えればすぐわかること。
夫婦どちらかが動けなくなれば、体力的そして精神的にきつい老々介護が始まる。
もちろんきちんと手続きができれば、介護保険サービスを受けることや、
地域包括支援センターからの保護を受けられる。
しかし、外出することもきつくなった高齢者だけで、そのような行動を起こそうとすることは容易ではない。
世の中に、地域との交流がほとんどなく、地域の誰にも知られていないお宅はどのくらいあって、
すでに社会的に弱い高齢者だけの世帯、つまり自宅で亡くなっていても、
すぐには発見されにくい世帯はどのくらいになるのだろうか。
戸建ての住いは、まだ周りから生活感を感じ取ることができるが、
マンションで暮らしていると隣の人すら、どんな人がどんな暮らしをしているのか、
知らないことが多いだろう。
特に都会、そして団塊の世代の夫婦だけの世帯が危険だ。
2022.02.18