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元旦。初ビックリ。
今日は1月1日、朝6時の電車に乗り、久子さんのところに向かった。
今日は、いつもは7時半に食べている施設の朝食をキャンセル。おせち料理を久子さんに食べてもらいたい一心で元旦の朝はやく家を出た。
なんて優しい長男だろう。この母思いの優しさは、
最優秀介護する【長男賞】の受賞決定だ!
そんな賞がなくても、まちがいなく自分を表彰しよう。
介護は自分自身を見つめ直す?
介護は、自分で自分にご褒美を用意しながらマインドコントロールして、できるだけ『楽しむ』ものだ。父を看病し看取ってから約10年、介護する側の気持ちの変化を、ようやく自分の言葉で言えるようになった。
2022年元旦、お酒は入っていないが、ウキウキ気分で施設に向かった。
1月1日午前7時50分、あおぞらに到着。
早速、セブンイレブンで買ったおせち料理を久子さんに見せた。
久子さんは、おせちを見るなり嬉しそうに、
「チョーおなかすいている!」
「あんた!よくやってくれた!」
てなもんで最高の笑顔を見せた。
さー食べてちょうだい!
さぁ、さっそく久子さんの箸は真っ先にアワビにむかった!
さぁー!口の中に入ったぞ!至福の瞬間を味わうぞー?よかったねー!
もぐもぐもぐもぐ
もぐもぐ
と!次の瞬間!!!!!!
???!!
っつ!!!な、なんと!口の中から、箸とともに高級あわびが、姿を変えずに出てきたぞ!
おっーい!アワビよアワビちゃん!あなたは久子さんのお口の中で、
久子さんが、アワビのうま味を味わうがごとく、ちゃんと形を変えて下さっていましたか?!
そのお姿・・・セブンイレブンのおせちに入っていたアワビちゃんの姿そのままではないですかーーー
いったい、久子さんのお口の中でどんな待遇をうけていたのだろうか・・
ねぇ、美味しくなかった?
思いきって久子さんに聞いてみる。
かたくて食べられない。
ならば、念のためアワビちゃんを一切れ食べてみよう。
さすがセブン!ウルトラマンセブン!!!!!
久子さん、これは美味しいぞ!!れっきとしたアワビだぞ!どうした?いいの?
かたくて食べられないから、これは食べない。
そう言って久子さんが次に箸を向けた先は紅白のかまぼこ。
もぐもぐ、もぐもぐ、もぐもぐ
箸とともに口の中から出てきたのは、嚙みちぎれないかまぼこ。
その瞬間、最優秀介護をする長男は言葉を失った・・・。
来年のお正月はウルトラマンセブンではなく、事前に噛みやすく加工した手作りセブンに挑戦しよう!
2022.04.26