いつの時代も・・・

 

国家間の資源やエネルギー、国防といった大きな利権のバランスが崩れたとき、政治交渉がうまく機能しなければ、軍事衝突がおきてしまう。

 

特に国境線があいまいな地域や、数百年以上の歴史の中で、王国や帝国が領土をめぐる紛争が繰り返された地域は火薬庫ともいわれている。

 

ウクライナとロシアも、ソ連邦が崩壊しウクライナ独立後もくすぶり続けた地域だ。

ロシア人とウクライナ人は兄弟のような関係に見えるが、他国があまり踏み込み過ぎて、世界大戦に発展することが絶対ないように、全世界のリーダーは慎重に行動してほしい。

 

ロシアの安い天然ガスや石油と、脱炭素つまり原発推進との利権争いも、大きな原因の一つだと言われている。

 

おそらく、アメリカがトランプ大統領からバイデン大統領に代わり、西側諸国の脱炭素政策の勢いが増してきたことと、今回のロシアのウクライナ侵攻は無関係ではないだろう。

 

トンガの火山噴火からの疑問

 

私はトンガの火山噴火があってから大きな疑問を持つようになった。

火山噴火や自然現象による地球が冷える影響度と、人間が活動することで排出されるCO₂による温暖化の影響度を比較して考えると、CO₂削減の意味が分からなくなった。

 

将来における必要な電力の供給量を考えると、脱炭素社会を達成するためのエネルギー政策は原発に頼らざるを得ない。

 

原発を動かすと、プルトニウムという地球上でもっとも毒性が強く、しかも核兵器の材料になる物質が大量に生産されるが、人類はその安全な廃棄方法をまだ持っていない。

 

日本はそのプルトニウムを大量に保有しているらしい。

 

そして、CO₂を過剰と思われるくらいに徹底的に悪者にしながら、原発に関しての安全対策の議論のあまりにもの少なさに、大きな違和感を持ち始めたところに、ウクライナ問題が起きた。

 

なんと驚くことに、ロシアはウクライナ最大の原子力発電所を攻撃している。

このような事態を考え合わせると、エネルギーをめぐる利権争いが、今回のウクライナ侵攻の根源にあるように思えてならない。

 

大きな利権をめぐる争いだとすれば、たんなる兄弟げんかを親分肌の人が仲裁して終わり、というわけにはいかないだろう。

 

高齢者や子供、病気で治療を受けている人たちがウクライナでどのような生活を送っているのか、安全な場所に避難できているのか、いつの時代の戦争でも一番犠牲になる点で、とても心配だ。

 

子供時代にソ連で第2次世界大戦を経験し苦労してきたウクライナの人たちは、高齢になってまた戦争を経験することになった。

 

何でもいい、早く安心して子供や高齢者が町を歩けるようにしてほしい。

2022.03.12

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