デジタル化が進む世の中は更に便利になる、それ本当?

還暦をすぎた私にとって、デジタル化は不便なことが多いと感じることは事実である。

一番の関門は、小さな文字と小さな画面。

確かにスマホは便利で、使い慣れてくると本当に便利な世の中だと感じる。
しかし、それは ”使い慣れてから” の話。

 

実際、アカウント取得や初期設定など、スタート時点の煩わしさはアナログの比ではない。

セキュリティの問題でより複雑化している、これは仕方がないことと理解はしているけれど・・・
長時間かかることを覚悟の上、小さな文字・何度も起きるエラー表示を読みながら、困難にチャレンジする気持ちで取りかからなければならない。

 

若い人はいろんなアプリを楽しそうに使いまくっているが、私は本当に必要なものしか使わない。
いやいや、使えないと言ったほうがよいだろう。

これでもウインドウズ95が一世を風靡し、インターネットがスタートした頃、
少数派のアップルのパワーマックで印刷会社とデータのやりとりしながら、イラストレーターも使っていた。

 

Macを使っていると、ウインドウズマシンの使い勝手の悪さに、「ダサいパソコンつかってるね!」と周りのスタッフに悪態をついていた。

スティーブジョブズがアップルを去った時、ウインドウズを使い始め、ジョブズが戻ってきた時、iMacを買った。

 

高齢者は大丈夫?

そんなことより、デジタル化の波が社会保障の分野にも押し寄せていて、もちろん社会的には喜ぶべきことで大賛成であるが、高齢者は大丈夫だろうか?

デジタル化の恩恵を受けるには、「スマホを持っていること・使えること」が前提だと思うが、間違っているだろうか?

 

今の高齢者にはガラケーはよく似合うが、スマホはちょっとどうなの?
スマホを買っても使えるのだろうか?

 

まずボタンがない、それからパスワード、小さな文字、高齢者にはたくさんの壁があり大変だ。
高齢者が使いやすい特殊なスマホは発売されているのだろうか?

仮にスマホが使いやすいものになったとしても、IDやパスワード、メールは必ず付いてまわる。
4ケタの数字ですら大変なのに、半角英数字8文字以上なんて地獄の呪文だろう。

IDパスワードの一覧表をなくしたら大変だ。

 

健康保険証、介護保険証、マイナンバー、預金通帳、実印などの大切な物は、
万が一の場合、家族が家の中を探せば見つかるが、IDパスワードはどうだろう?

 

認知機能が衰える前に、デジタル関係のキーとなるものは家族がおさえておかないと、いざというとき大変な苦労と困難が予想される。

 

とにかく、生活する上で必要なデジタル関係の購入やアプリのダウンロード、
初期設定などは高齢者本人ではなく家族や家族と同等の人が、きちんとやってあげて定期的なフォローも必要になるだろう。

 

新たな特殊詐欺が発生しないよう願うばかりだが、、、

2022.01.23

カテゴリー:認知症