自分への投資と幸福感の相関関係

長年勤めた会社を辞め、独立して2年がたち、改めて感じたことがある。

自分に投資することは、幸福感を得ることと正の相関関係にあるということを。

 

それも、所属する組織から指示されるのではなく、自分が主体的に自分に投資を行うことで得られる幸福感が大きいことを。

これは、自分が自由に使える時間が大幅に増えたことで、幅広く調査や学びの時間を増やしたことから、自然と見えてきたことである。

今思えば、長年会社のためだけに、どれだけ時間を使ってしまっていたか、後悔しても遅いが、若い人には伝えたい。

 

残業や長時間労働はほどほどにして、自分の時間を会社以外のことに有意義に使ってほしいと。

 

計算してみよう

 

仮に、睡眠時間と食事や休憩時間と通勤時間を合わせた11時間程度をひいて、残りの13時間を、仕事と自分の時間にどの程度分けて使っているか?

 

8時間労働であれば、5時間の時間が生まれるが、がむしゃらに働いている人は、残りの自由時間は1時間程度という人も少なくないだろう。

会社にすべてを捧げ、このような状態を30年以上続けて、その会社を退職して何が残っているのだろうか?

 

仮に、1日8時間以外をすべて自分のために使っている人と、ほとんどの時間を仕事だけに使っている人を比較した場合、どちらが生涯賃金は高くなるのだろうか。

 

心の余裕から生まれるのだろうと勝手に思っているが、コミュニケーション能力、説得力、リーダーシップ、そして人を引き付ける総合的な人間力といった魅力を身につけていくことができれば、1日8時間労働でも生産性はあがり、責任あるポストが用意されるだろう。

 

スポーツ、文化、芸術、そして歴史や文学、また世界情勢や政治、経済や投資といった様々な分野に興味を持ち、教養と経験を磨くことで得られる人間的な魅力の力は大きい。

 

数年の話ではない、30年以上もの間となれば、その差は計り知れない大きさとなるだろう。

 

特に若い人にオススメ

 

若い人に薦めたい、長時間労働を短時間集中型に変えて、自分が自由に使える時間を増やし、自分に投資をすることを。

そして、企業に伝えたい、このような魅力ある人たちが集まると、よいチームができることを。

そして、よいチームができれば、小人数で短時間でも、集中力と創造力が高く、よい成果が得られやすくなることを。

 

この2年間の経験でわかったこと、企業は、そのような場をつくるために努力すべきだ。

 

世界が大きく変化する中、働く人の価値観や生活様式も大きく変化している。

仮に育児や介護に時間が必要になったとしても、職務を変えることなく、キャリア形成に支障をきたすことなく、働ける場であってほしい。

 

そのような働く場があることは、働く人のために良いことはもちろんだが、企業にとっても人的資産価値が高まると言いたい。

これからの時代、AIやロボットの進化がさけばれようが、企業の成長は働く人の成長なくしてはあり得ないだろう。

私がオーナーだったら、経営の最高執行責任者、そして人事担当役員には、BSなど財務諸表にのってこない人的資産の価値を高めることを求めたい。

2022.05.24

カテゴリー:介護と仕事の両立